キンシ、キンシは禁止したい!

得てして大人というものは、子どもたちに「○○はダメ」、「××をしてはいけません」、「△△禁止」などと、ついつい発してしまう愚かな生き物。私はこのような一方的な大人のことを、『禁止主義者』とか『キンシマン』と言って冷視するようにしています。彼らは、常に子どもたちや部下、家族などに厳格な規律を強要し、何かにつけてノーを突き付ける大人たちのことですが、はたしてそれってほんとうに教育と言えるのでしょうか? あえて「痛い思い」をして、初めて学習できることもたくさんあるはずです。その経験が、大人になってからだと、取り返しのつかないことになりかねないと思います。

有名な会津の〝什(じゅう)の掟〟。「年長者の言うことに背いてはなりませぬ」、「虚言をいふ事はなりませぬ」等々…。先人の大切な教えですが、できれば現代の子どもたちには、「なりませぬ」ではなく、「…しましょう!」などの肯定的な言葉で伝えてあげたいもの。

私たちは、子どもたちに過剰な規則を強要したリ、禁止教育で縛ったりするのではなく、一人ひとりの個性を重視し、成功体験だけではなく、時には失敗も経験させることこそが、本物の教育であり、現代の子どもたちに必要なやり方であると考えています。