『専門化』の長所と弊害

特進館学院の先生の特徴に、「一人が複数教科を担当できる」という点があります。私が以前経営していた塾では、「一人1教科担当」で専門性の高さを売りにしていました。しかし、近年の入試問題は多様化が進んで、教科の枠組みがどんどんなくなり、数学とか社会という縦割りの指導スタイルだけでは対応できなくなった。これが、複数教科担当制の大きな理由です。教科の仕切りが「壁」から「ついたて」に変わり、「理系」・「文系」の区別がなくなり、高い所から全体を眺めないと良い指導はできない。教育は今、そんな時代となりました。

コロナ禍において、例の専門家会議が評価されないのは、メンバーが「感染症科の専門医のみで他の病気が見えない」ことにあると言われています。医師会の影響で、近年の病院が〇〇科・△△科など、次々と専門化・分業化されていくのは良し悪し。昔のように、「内科」みたいな総合的な枠組みの病院や医師が、こんな時こそ必要なのでは…と考えます。

医師の仕事はわかりませんが、私たち教師が指導教科を細かく分けて専門化するとすれば、その理由は、「担当を狭めて楽をしたい」以外の何ものでもありません。多少、問題発言かもしれませんが…。スペシャリストからゼネラリストへ。教育のあり方について、今一度、考え直してみたいと思う今日この頃です。